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車中泊で「厚み」が壁になる場面
助手席の足元、シート下、荷物を積んだ後の荷室のすき間。車中泊でポータブル電源を置こうとして、「容量は十分なのに、物理的に入らない」――そんな経験、ありませんか。
点検の現場でも、性能は十分なのに置き場所がなくて詰む場面をけっこう見てきました。車内も同じです。だから車中泊では、容量(Wh)より先に「どこに置くか」を決めるべきだと私は考えています。
薄型モデルとは:Jackery SlimPower H1の場合
厚さの壁を正面から解決しに来たのが、2026年7月15日発売のJackery SlimPower H1です。厚さ約67mm、幅約600mm、奥行約325mm。容量1024Wh、定格出力800W(瞬間最大1600W)、重量約10.5kgです。
停電時は約0.01秒でバッテリー給電に切り替わるUPS機能つき。拡張バッテリーを1台つなげば最大2048Whまで増やせ、縦置き・横置き・壁掛けの3通りで設置できます。
正直、幅600mmという全長はあるので、どこでも入るわけではありません。でも「薄さで隙間を狙える」発想は、他の機種にはない強みだと思います。
Jackery SlimPower H1の在庫・価格は販売先で確認してください。
据え置き型(箱型)とは:標準機とコンパクト機
一方、据え置き型は高さ方向に容量を積む形です。Jackery ポータブル電源1000 New V3は容量1024Wh、定格出力1500W、サイズ314×201×234mm、重量約10.6kg。前モデルより19%小型化し、充放電サイクル約6000回で出荷時の70%容量を維持します。
もう少し小さいBLUETTI AC70Pは容量864Wh、定格出力1000W、サイズ310×210×256mm、重量10.2kg。標準モードで充電2時間、サイクル3000回以上。保証年数は一次情報では確認できませんでした。
「据え置き型は重くてかさばるんでしょう?」と思うかもしれません。でも重量を見ると、1000 New V3が約10.6kg、AC70Pが10.2kg。薄型のSlimPower H1(約10.5kg)とほとんど差がないんです。重さでは選べない、というのが実際のところです。
同じ重さでも、箱型の方が出力・容量に余裕がある機種が多いんです。高さを使える据え置き前提だからこそでしょう。私なら、床に置けるスペースがある前提で、同じ重さなら出力に余裕がある箱型を車中泊のメイン機にします。
Jackery ポータブル電源1000 New V3、BLUETTI AC70Pも、価格は販売先で確認を。
結局、車中泊ではどっちを選ぶ?
「薄い方が正解」と思っていませんか。後部座席をフルフラットにして眠るだけなら、座面下のすき間に収まる薄型が有利です。一方、荷室に工具箱のように据え置く使い方や、子どもやペットの寝床と電源を離したい家庭なら、容量と出力に余裕がある箱型の方が1台で済むことが多いでしょう。
私も「薄くて軽い方が正解」と決めつけがちですが、出力や拡張性では箱型に分があります。正直、ここは毎回地味に迷うポイントです。車種と使い方次第、それが今の私の結論です。
容量(Wh)は形状と別に決める
扇風機・小型冷蔵庫・スマホ充電など、車内で使う家電から必要なWhを先に出してください。そのあとで形状を選ぶ、という順番をおすすめします。ここを後回しにすると、置き場所だけ決めて中身が足りない、という事態になりがちです。容量の計算方法は防災用ポータブル電源は何Wh必要?に譲ります。
車中泊の充電で知っておきたいこと
走行中に充電する方法として、専用の走行充電器もあります。Jackery Drive Charger 600Wは最大出力600Wで、走行充電を速めるための機器です。
「じゃあシガーソケットの上限は何Wなの?」と聞かれそうですが、Jackery公式の解説では、一般的なシガーソケット充電は約100W程度とされています。Drive Charger 600Wは、その約6倍の速さで走行充電をねらった機器と捉えると分かりやすいと思います。
ソーラーで充電したいときのパネル選びは、本体の入力上限から逆算する選び方で書いています。
防災兼用なら据え置き型が向く理由
「車中泊用と防災用、2台買うべき?」と聞かれることがあります。1台で兼ねたいなら、私は据え置き型を基準に考えます。
車中泊専用でなく、自宅の停電対策も兼ねるなら、容量・出力に余裕のある据え置き型の方が冷蔵庫など家庭の家電まで使えるからです。防災目的での機種比較はJackery 1000 NewとBLUETTI AORA 100 V2の比較や防災用Jackeryの比較で詳しく書いています。
まとめ:次に測ること
車に置きたい場所の厚みと奥行き、まずそれを測ってみてください。地味な作業ですが、ここをサボると後で地味に困ります。入る厚みが分かれば、薄型か箱型かは自然に決まります。そのあとで、使う家電から必要なWhを確認する。この順番なら、「買ってから置けない」という失敗は避けられます。
