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結論:電気ケトルはポータブル電源で動きます。見るのは「ワット数」だけ
電子レンジや冷蔵庫の記事では、起動時に余計な電気を食う「突入電流」の話をしてきました。でも電気ケトルにはモーターがありません。ただお湯を温めるだけの電熱線です。だから判断はシンプルです。
ケトルの消費電力(W)が、ポータブル電源の定格出力(W)以下かどうか。私はこれだけ確認すればいいと考えています。停電の夜、これだけでお湯は沸くんでしょうか。その答えを、順に見ていきます。
電気ケトルの消費電力、意外と大きいんです
T-fal「アプレシア ロック コントロール エコ 0.8L」(KO8418JP)は消費電力1,250W。満水800mLの沸騰に4分05秒、カップ1杯(140mL)なら1分06秒です。同社「Phare 1L」も定格1,250W。家庭用ケトルは1,250Wクラスが一般的な水準と考えてよさそうです。
電子レンジより一回り小さい家電なのに、消費電力はしっかり大きい。これが電気ケトルの正直なところだと、私は思っています。
ご自宅のケトル、型番を見たことはありますか。底面か側面に小さく書いてあります。地味に、これだけで話が早いです。
見るのは「定格出力」。瞬間最大出力ではありません
ポータブル電源各社の説明では、接続する機器の消費電力が定格出力を超えると動かせないとされています(Jackery公式でも同様の説明がされていますが、本稿執筆時点で該当ページを直接確認できなかったため、一般的な仕組みとして記載します)。「瞬間最大出力3,000W」のような数字に安心しないでください。あれは一瞬だけのスペックで、数分間お湯を沸かし続けるケトルには関係ないんです。
Ankerも、電気ケトルは短時間で大電力を使うため大容量モデル以上を選ぶよう案内しています。他の家電と同時に使うなら、消費電力の合計が定格出力を超えないか確認するよう勧めています。炊飯器と同時に、というご家庭はここが肝心です。
「パワーリフティング」という裏技もあります
BLUETTI AC70は定格1,000Wのピュアサイン波出力、瞬間最大(サージ)出力は1,500Wです。さらに専用の電力リフト機能を使うと、電気ケトルなど電熱機器に限り最大2,000Wまでの負荷に対応できます。正直、便利な機能だと思います。ただ私自身は使っていないので、使用感は書きません。選ぶ基準として言えるのは、対応機器リストと説明書でモードの条件を必ず確認することです。
結局、何回沸かせるのか
容量(Wh)÷消費電力(W)×60で、だいたいの連続使用分数が出ます。Jackery公式の試算では、定格1,500Wの「1000 New」で1,200Wのケトルを使うと、500mLなら約13回沸かせるとのこと。冷蔵庫の記事と同じ考え方で、容量が分かれば自分の家でも計算できます。
13回というと、1日3回お湯を使うご家庭なら4日分ほどです。停電が長引いても、これだけあれば気持ちは少し軽くなるのではないでしょうか。
上の楽天の商品名にある「100W」はセットに付くソーラーパネルの出力です。ケトルを動かせるかを決めるのは本体の定格出力なので、混同しないようご注意ください。
停電の夜、子どものミルクをどうするか
停電で止まるのは照明だけではありません。哺乳瓶のお湯も、離乳食の湯せんも止まります。「今夜、お湯どうしよう」ーーそう思ったことはありませんか。寒い夜は白湯も欲しくなりますし、ペットも冬は温かい水の方が飲みやすいものです。
置き場所は子どもの手が届かない高さに。点検の現場で見ている私からすると、機器は低い位置ほど誤操作や転倒のリスクが上がると感じます。ミルクや離乳食の備蓄全体は赤ちゃんの防災備蓄ガイドも参考になります。
消費者庁も注意を呼びかけています
消費者庁は2024年8月27日付で、携帯発電機やポータブル電源の事故、停電復旧後の「通電火災」に注意するよう呼びかけています。煽るつもりはありませんが、知っておくだけで安心材料になります。
点検の現場でも、出どころのはっきりしない機器ほど不具合の芽を抱えていると感じることが多いです。製造元・販売元がはっきりした製品を選ぶ、という普通の視点も忘れずに。
家庭の条件別おすすめ
ケトル以外の家電もまとめて使いたいご家庭には、定格出力1,500WのJackery 1000 New。1,200W級のケトルにも余裕があります。
家族が多く複数家電を同時に使うなら、定格1,800WのBLUETTI AC180Pが余裕を持って動きます。
コンパクト重視で置き場所に悩みたくないご家庭には、こちらのような小型モデルも候補です。BLUETTI AORA 100 mini。ただし定格出力は700Wクラスで、1,250Wクラスのケトルを動かすには電力リフトのような専用モードが前提になります。出力やモードは機種ごとに違うので、購入前に販売先で確認してください。
逆に、ケトルを使う予定がなく電気ポットで十分というご家庭には、この出力までは向きません。
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まとめ:次にやること
まず、自宅の電気ケトルの消費電力(W)を型番から確認してください。次に、候補のポータブル電源の定格出力(W)と比べる。それだけで、停電の夜にお湯が沸くかどうか分かります。
