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「備蓄水、何本買えばいいんだろう?」——通販サイトの前で固まったことはありませんか。私も点検の仕事で防災の話をしますが、聞かれて一番困るのが「量」の質問なんです。正直、ここで固まる人は多いと思います。この記事では、「わが家は何リットル必要か」を計算することに絞ります。保存水そのものの選び方や保管場所は保存水と普通の水の違いに書きましたので、そちらもご覧ください。
「1人1日3リットル」の根拠はどこにあるか
農水省は、飲用と調理用だけで1人1日3リットル、最低3日分で9リットルの備蓄が必要だとしています。東京都の帰宅困難者対策ハンドブックも、総務省消防庁や東京都水道局の基準を踏まえて同じ「3リットル・3日で9リットル」を目安にしています。さいたま市など自治体の案内も同じ数字です。正直、数字がいろいろ出てくると混乱しますよね。でも、複数の公的機関が揃って出している数字なので、まずここを基準線にするのが妥当だと私は思います。
2026年11月2日には防災庁が発足し、同日付けで全国民に向けた「事前防災徹底のための緊急要請」が出されました。南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模災害が懸念されていることを理由に、要請では「食事に使うものも含め、1人あたり1日3リットル」という、ここで紹介した数字と同じ基準が使われています。また「最低3日間、できれば1週間分」の備蓄も呼びかけられていますが、これは防災基本計画が以前から示してきた線を、国が改めて強く打ち出したものです。まずは3日分の早見表で自分の家の本数を確認し、余裕があれば1週間分まで積んでおくと安心です。
3リットルは「飲む分」だけの最低ライン
正直に言うと、3リットルは最低ラインです。内閣府がまとめたスフィア基準という国際的な目安では、生存に必要な飲み水は2.5〜3リットルです。これに衛生用(手洗いや体を拭く分)2〜6リットル、調理用3〜6リットルを足すと、合計7.5〜15リットルになります。「生きるための水」と「暮らすための水」には、けっこう差があるんです。断水が長引くと、顔を洗う水すら惜しくなります。私なら、飲む分の9リットルだけで止めず、衛生・調理分まで積んでおきます。余裕があれば、そのほうが安心です。
家族構成別の早見表(3日分)
| 家族構成 | 3日分の目安 | 2Lペットボトル換算 |
|---|---|---|
| 大人1人 | 9L | 4.5本 |
| 大人2人 | 18L | 9本 |
| 大人2人+子ども1人 | 27L前後 | 13〜14本 |
| 大人2人+子ども2人 | 36L前後 | 18本 |
子どもの分も大人と同じ3リットルで計算していますが、実際は食が細い分、少し余るご家庭も多いはずです。置き場所は「子どもの手が届かない棚の上」がおすすめです。これ、地味に重要です。段ボールのまま床に置くと、よじ登って崩すことがあります。
ペットがいる家庭は、人の分と別に確保する
環境省のガイドラインは、ペット用の水を「少なくとも5日分、できれば7日分以上」備えるよう挙げています。人は3日分でも、ペットは5〜7日分です。「うちの子(犬や猫)の分まで用意してたかな」——言われて初めて気づく方も多いのではないでしょうか。この差を知らないと、ペットの分が足りなくなります。犬や猫の体重別に必要な水の量を示す公的な基準は見当たらなかったので、ここでは踏み込みません。詳しい備え方はペットの防災グッズにまとめています。
赤ちゃんのミルク、備蓄水でそのまま作れる?
「備蓄水をミルクに使っていいの?」という不安、分かります。アクアクララは公式FAQで、硬度29.7の軟水に調整していて粉ミルクのミネラルバランスへの影響がほとんどないため、正しい調乳方法を守れば使えるとしています。妊婦の方・6歳以下のお子さんがいる家庭向けの子育てプランもあり、お試しセットの価格は販売先で確認してください。ミルクの備え全体は赤ちゃんの防災備蓄で確認してください。
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保存水と給水容器をどう備えるか
私が備蓄初心者にまず勧めるのは、5年保存の水です。買い替えの手間が少ないのが一番の理由です。
富士山麓の保存水 2L×6本(5年保存)
内閣府の資料は、10〜20リットルの水を運ぶ容器と貯めておく容器を家庭ごとに1つ備えることも基準として挙げています。給水ステーションまで水を取りに行く家庭には、折りたたみ式のタンクが向いています。使わないときは畳めて場所を取らず、子どもが誤って倒す心配も小さいです。
山善 折りたたみウォータータンク YWT-10×2セット
保存水そのものの選び方はこちらの記事に詳しく書いています。
備えられなくても、給水ステーションがある
東京都水道局は、都内に約213か所の災害時給水ステーションを設けています。1人1日3リットルを目安に、水道施設全体で都民約1400万人の3週間分以上の飲料水を確保しているとしています。「全部自分で備えなきゃ」と気負わなくても大丈夫です。お住まいの自治体の給水拠点がどこか、一度確認しておくと安心です。
まとめ:まず自分の家の数字を出す
早見表の数字に、あなたの家族の人数とペットの有無を当てはめてみてください。そこで出た本数が、今日買うべき量です。きょう決めるのは「何リットルか」だけで十分です。買った水をどう保管し、入れ替えていくかはローリングストックの始め方で解説しています。
