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「発電機はマンションでも使える?」の見出しと共に、マンション側(×使いにくい)と戸建て側(○使える可能性が高い)を対比したイラスト。中央に発電機、左にベビーカー、右に物置・じょうろ・ボール。下部に騒音・排気・保管場所のアイコン説明あり。実在商品名やロゴ、人物の顔は見当たらない。

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停電の夜、「発電機があれば」と思ったこと、ありませんか。ただ発電機には、置ける家と置けない家があります。ここをあいまいにしたまま検討を始めると、あとで後悔します。正直、調べ始めると情報の多さに迷うところです。私はまず線を引くことをおすすめします。ご自宅がどちらに当たるか、一緒に確認していきましょう。

屋内・車内・テント内では絶対に使えない

発電機の排気には、毒性の強い一酸化炭素(CO)が含まれます。NITE(製品評価技術基盤機構)は、屋内はもちろん、自動車内やテント内での使用も屋内と同じくらい危険だと注意喚起しています。NITEによると、平成20~24年度の5年間に通知された一酸化炭素中毒事故は(発電機に限らない製品事故全体で)51件、死亡13件・重傷4件・軽傷34件にのぼり、秋から冬にかけて増える傾向があります。発電機の排気も同じリスクを持つ以上、置き場所のルールは厳格に守ってください。Honda公式も「屋内では絶対に使用しない」「建物や設備から1m以上離す」「排気が屋内に入らないようにする」「雨天時や水のかかる場所では使用しない」と明記しています。脅すつもりはありません。でも、ここだけは譲れない条件です。

一酸化炭素は無色無臭で、気づいた時には手遅れ、ということもあります。ここ、地味に見落とされがちなんです。「そこまで気にする?」と思うかもしれませんが、私なら置き場所を守ったうえで検知器も備えます。ここはケチらないほうがいいところです。

冬場に停電が長引いたとき、在宅を続けるか避難するかの判断基準はこちらの記事で詳しく書いています。

マンションで発電機が使えない理由

マンションのバルコニーは、区分所有者に専用使用権はあるものの「共用部分」に位置づけられます(国交省のマンション標準管理規約Q&A)。工作物の設置や、騒音・排気を伴う行為をどう扱うかは、管理規約や使用細則で物件ごとに違います。だから、まず規約を確認してください。ここを飛ばすと、あとでトラブルになります。ここでつまずく方、実は多いんです。それに、エレベーターが止まった状態で、子どもとペットを連れて発電機を屋外まで運べますか。正直、現実的ではないと思います。点検の現場で見ていても、集合住宅は専有部が室内中心の構造だと感じます。私はマンション住まいの方には、発電機より先に、室内で使えるポータブル電源を検討することをおすすめしています。

室内で使える容量の大きいモデルを、具体的に見ておきましょう。検討の材料になるはずです。

Jackery ポータブル電源 1000 New

戸建てなら使えるのか?確認したい2つの制約

騒音の基準

戸建てなら安心かというと、そう単純でもありません。「屋外に置けるから、もう何でもOK」というわけにはいかないのです。まず引っかかるのが騒音です。環境省は環境基準で、住宅地の騒音を昼間55dB以下・夜間45dB以下(午後10時~午前6時が夜間)と定めています。これに対し、Honda EU18i(1.8kVA)は定格運転時で約90dB、エコスロットル作動時でも約81dBです。EENOUR DK2500iSとDK4500iAEFIは、いずれも1/4負荷・7m地点で約59dBとメーカーが公表しています。数字だけだと、正直ピンとこないですよね。でも90dBというのは、近隣から苦情が来てもおかしくない音量です。日中の短時間使用と、夜間の連続稼働とでは近所への聞こえ方がまるで違います。時間帯は慎重に選んでください。

インバーター発電機GS2000i-B 1.5KVA/1500W

エンジン音そのものを避けたいなら、稼働音の少ないポータブル電源という選択肢もあります。

BLUETTI AORA 100 V2 ポータブル電源 ブルーティ アオラ 100 V2

ガソリンの保管量

もう一つの壁が、ガソリンの保管量です。消防法ではガソリンの指定数量は200Lで、それ以上は許可が必要な危険物施設になります。40L以上200L未満は「少量危険物」として市町村の火災予防条例の対象となり、消防署への届出が必要になる場合があります(東広島市では40L以上で技術基準、100L以上で届出の対象)。「携行缶を増やせばいいのでは」と思うかもしれません。ですが届出の要否は自治体ごとに基準が違います。正直、ここは地味に面倒なところです。備蓄量を増やす前に、お住まいの消防署に確認しておくほうが、私は安心だと思います。

ガソリンの保管や届出そのものを避けたいなら、カセットガスで動くタイプも選択肢になります。

カセットガス式とガソリン式の違いはこちらの記事で比較しています。

設置と保管のチェックポイント

最後に、設置と保管の具体的なポイントを整理しておきます。使うときは、建物や設備から1m以上離してください。排気が屋内に流れ込まない向きに置くことも忘れずに。雨天時や、水のかかる場所では使用しません。「ガソリンはどこに置けばいいの?」と聞かれることがあります。私の答えはいつも同じです。子どもの手が届かない屋外収納にしまってください。これが、このサイトとしての家庭内配置の考え方です。

地震のときの家具の固定も、置き場所から考える点は同じです。家具の転倒防止の固定方法も参考にしてみてください。

発電機とポータブル電源、どちらが合うか

では、発電機とポータブル電源、どちらを選べばいいのでしょうか。ここ、好みが分かれるところですよね。マンション住まいで在宅時間が長く、子どもやペットを優先したい家庭には、屋内で使えるポータブル電源のほうが条件に合います。戸建てで長時間の停電や、複数家電の同時使用を想定するなら、発電機が選択肢になります。容量の目安は、次の3段階で比較できます。

発電機とポータブル電源、それぞれの強みの違いは別の記事で詳しく比べています。

  • 入門機:EENOUR DK2500iS(DK3000iSとの選択購入ページ)インバーター発電機
  • 中間機:EENOUR DK3000iS インバーター発電機
  • 複数家電を長時間使いたい家庭向け:EENOUR DK4500iAEFI インバーター発電機

インバーター発電機DK2500iS 2.5kVA/2500W

価格や在庫は、販売先でご確認ください。発電機を売りたいから発電機を勧める、ということはしません。私は、住まいと使い方に合わせて選んでいただきたいと思っています。

まとめ:次にやること

ここまで読んで、ご自宅がどちら側か、見えてきたのではないでしょうか。まずはこの記事の基準で、「使える家」か「使えない家」かを確認してください。マンションにお住まいの方は防災用ポータブル電源の容量の選び方やマンションの防災備蓄の記事へ進んでみてください。戸建てで発電機を検討する方は、上の型番比較を参考にしてください。

具体的な容量のモデルも見ておきましょう。比較の目安になります。

Jackery SolarSaga Air シリーズ

備前まもる|そなえ暮らし編集長

建物管理・消防設備点検に携わる現役管理職。家庭向け防災用品を必要性・実用性・維持管理の視点から調査しています。